社会的課題を解決する方法（オーラルピース）

Posted on 9月 9, 2014 by DS21.info

あなたが働く動機はなんでしょうか？

食べるため、お金を稼ぐため、困っている人を助けるため…、動機は人によって様々です。

アメリカの作家ダニエル・ピンクはこれからの時代の動機付けを「モチベーション3.0」だと言います。

モチベーション1.0　生存や安心に基づく動機づけ
モチベーション2.0　アメとムチに駆り立てられる動機づけ
モチベーション3.0　内面から湧き出るやる気に基づく動機づけ

『人間は本質的に人生の意義や目的を探すものだ。自分以外の人、もの、社会などの利益に貢献する永続的な目的を求める』
ダニエル・ピンク著「モチベーション3.0」より

こういったモチベーション3.0は社会的課題を解決する企業やNPOにも共通する動機付けだと思います。

今回、ご紹介する株式会社トライフの手島さんの働く動機は「内発的動機」によるものです。

手島さんがアクションを起こしたきっかけは子供に左半身の麻痺、発達障害があることがあると医師から告げられたのがきっかけでした。

手島さんは言います。
「最初は忙しい日々の中で家族、夫婦ともども不安だったのですけども、不安の中で自分のできることで、障害者の役に立てることができたらな、ということを考えるようになりました。できることは少しずつ自分でやっていく、取り組んでいくことが１つの親の使命かな、と思っています。」

そして、2009年、ボランティア団体「一般社団法人セルザチャレンジ」の立上げました。

手島さんの専門は商品開発、経営・マーケティングコンサルティング。
知り合いのデザイナーや経営コンサルタントなどがプロボノ（職業上持っている知識・スキルや経験を活かして社会貢献するボランティア活動）という形で参加しました。

その後、2013年より障がい者・高齢者をコアターゲットとする「オーラルピース」を開発、さらに働く意志のある障がい者の雇用を自ら創出する新しいビジネスモデルとして起業しました。

手島さんの会社のミッションは「全国の働く意志のある障がい者の仕事を創出」すること。

日本の障がい者人口は身体、知的、精神を合わせ約741万人。
就労継続支援B型事業所の平均工賃は月額14,190円、時給にして176円です。

手島さんの会社のサイトでは以下のように書かれています。

国際間競争や産業の空洞化、都市部への企業の集中が進む中で、全国各地で十分な収入を得られる仕事を生み出していくことは簡単なことではありません。それぞれ生まれ育った場所で仕事をして収入を得ていくには、全国的に仕事を生み出す強い事業が必要と考えます。

それは日本だけでなく世界でも同じことと思います。様々な方法はありますが、私たちは一般市場を活動の場とし、自らが事業を通して永続的な利益を出し、障がいの有無に関係なく働く皆が社会に貢献しながら生計を立て、夢を実現し生きていける、一般企業の取り組みとして行っていきたいと考えています。

私たちの使命は、強い事業を自ら作り出すことでやりがいと収入を得られる仕事を創出、未来の選択肢を一つでも多く作り出すことに、挑戦し続けることです。
http://oralpeace.com/mission

そんな事業として販売する「オーラルピース」は天然原料100％、アナフィラキシーショックになりうるアレルゲンは含まれていません。飲み込んでも安心な口腔ケア製品。

要介護の高齢者や重度の心身障がい者、闘病中の方、乳幼児をはじめ、誤飲の心配があったり口腔ケアが難しい方向けですが、オーガニックを求める人にも幅広く人気のある製品です。