ダウン症と胃腸の合併症
Posted on 5月 9, 2012 by DS21.info
多くのダウン症のある人は様々な消化器疾患を合併します。
ほとんどの患者は重度の便秘に苦しみますが、
大腸の一部を制御する機能(神経細胞)が存在しない場合、事態はさらに深刻です。
この特徴はヒルシュスプルング病に見られ、
消化管の蠕動運動を司る神経叢の欠如が原因です。
ヒルシュスプルング病は出生数10万人あたり18.6人が診断される疾患で、
遺伝的な影響が強いとされています。
ダウン症のある人の2%はヒルシュスプルング病を併発しています。
遺伝子バリアントによってタンパク質が相互作用することに起因し、
ダウン症のある人の遺伝子は特に発生しやすいのです。
ヒルシュスプルング病の人は通常、腸管拡張・腸閉塞像です。
十二指腸閉鎖症と診断された20から40%程度の患者はダウン症のある人で、
その数値はダウン症のある人全体の約8%です。
出生時に十二指腸が無いか、十二指腸の一部が完全に閉鎖された状態です。
輪状膵もダウン症のある人で見られます。
輪状膵は膵臓が十二指腸を囲んでいるのが特徴です。
内腔が狭窄して通過障害を起こすため、新生児では嘔吐を反復することがあります。
また、鎖肛のダウン症のある子供もいます。
これは直腸の奇形であり、しばしば脊椎の問題や先天性心疾患など他の先天性疾患も併発しています。
奇形の種類よっては、腸管機能に問題があったり、慢性の便秘に苦しむこともあります。
その他、ダウン症のある人に影響を与える胃腸の障害としては逆流性食道炎とセリアック病が挙げられます。
情報ソース:Down syndrome and gastrointestinal problems
※医学用語が多く、翻訳が難しいため、以下のサイト内容も参考・引用させていただきました。