「夏の超OYABAKA展2017」テキストラジオ Vol.2(ゲスト:佐藤 美紗代さん)

Posted on 8月 24, 2017 by

 

DS-okinawaとDS21.infoのコラボ企画「夏の超OYABAKA展2017」。
とってもいい感じの夏のインターネット写真展を開催中です。
https://dssummer2017.tumblr.com/

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締切まであと少し!

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ハイサイ!

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最初の曲は

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Matt Bianco – Could You Be



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今年の入賞者ノベルティは特製OYABAKAマグカップです!

DS-okinawa
いいねー! 締切は8/31までなのでお見逃しなく!



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さて、今回のゲストは『ヒロのちつじょ』 の著者、佐藤 美紗代さんです!
DS-okinawa
わーーい!

DS-okinawa
佐藤さん、こんにちは!
佐藤
初めまして、こんにちは。
今回はこのようなすばらしい企画に呼んでくださり、どうもありがとうございました。
DS-okinawa
OYABAKA展、ご覧になって頂いてどうですか?
佐藤
OYABAKA展という名前が良いなと思いました。写真を見ていると障害あるなし関係なく、「我が子が一番かわいい」というほとばしる愛をバシバシ感じます。そして実際どの子もみんな可愛いですよね。
私もいつか子どもをもったら、そんな風に愛をバシバシほとばしらせたいです。
DS-okinawa
ありがとうございます。佐藤さんにもバシバシ伝わってて嬉しいです。
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この6月に出版された佐藤さん著書『ヒロのちつじょ』ですが、いま人気でAmazonでも1~4週間以内に発送ですよね。
読ませていただいて、客観的に兄を観察していて、過去と今の観点で兄を捉えているところもあり、とても興味深かったです。
DS-okinawa
私は、まず冒頭の”自分らしく生きるすべのひとつとして、自分や他人の癖、こだわりを大切にしてほしいという想いをこめた”という文章に心惹かれました。
そしてそれは、最後の方に書いてらっしゃる最首悟先生の二者性という人と人の間というお話にも繋がっていましたね。
また、佐藤さんはヒロさんのこだわりや癖をとおして、人にも寛容になれたとあります。
”兄に秩序があるように、私にも秩序があり、また他人にもあって当然だろう”と。
自分を大切にすること、すなわち人を大切にすること。
人を大切にすること、すなわち自分を大切にすること。
そう受け止めましたし、それができることですばらしい世界になると思いました。
DS-okinawa
あと笑っちゃったのは”しかし気分によっては見向きもしないときもある”です。
ちつじょはちつじょであるんですけど、そうはいってもその時の気分によるよなーって、とても共感できましたねー
佐藤
そうですね、兄のちつじょは季節によっても変わったりします笑
この本はダウン症のことを知ってもらうというのが大きなテーマではありますが、障害等関係なく誰でも変な癖や強いこだわりがあり、それを個性の結晶として大切にして欲しいという思いを込めました。

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このヒロミさんの写真、本にめっちゃ付箋貼ってるね!
DS-okinawa
ビーチで読んでて、気になるところや良いところに付箋を貼ってたら多くなっちゃった。って
適当キャラが崩れるんでそんな画像貼らないでくださいよ。
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いやいやビーチで本を読むなんて東京じゃできないからねー。で、確かに当事者の親として気づきが多い内容だよね!
DS-okinawa
佐藤さん、この本は、大学の卒業制作で作った作品をベースにしているようですが、その卒業制作は具体的にどのような表現の作品だったのでしょうか。
佐藤
ゼミの先生や学生から障害をもった家族との生活はどういうものかという質問をもらい、それがこの本のきっかけでした。
「障害をもった家族の本」と聞くと暗く思われがちですが、コミカルに描いています。また卒業制作では紙ではなく電子書籍で制作したため、兄独特の体を揺らす動きなどをGIFアニメにして作品内で再生できるようにしてあり、より兄の仕草を分かりやすく表現しました。
ダウン症と一括りに言っても人それぞれ異なるとは思いますが、この本を通してあまり深く考えずに「こういうもんなんだ」とダウン症を知ってもらうきっかけになったらと思います。

・祖母の家に行く前、車の前で何時間でも楽しそうに待っている様子

・洗濯物をパサパサしている様子

・忙しい朝も我関せず、ソファでゆらゆらしている様子

DS-okinawa
私は、ソファでゆらゆらがツボだわー
しばらくぼーっと見ちゃう
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自分は洗濯物をパサパサがツボった!
このミニマル感いいなぁ。見てて気持ちいい。
DS-okinawa
私自身も身に覚えがありますが、離れることでこれまでいた場所(家族)が見えるようになることってあるよなーって読ませてもらいました。
佐藤さんは現在カナダ在住ですが、日本がどのように見えてきたとかありますか?
佐藤
海外に住み始めた理由の一つとして、細かいことを気にする日本の習慣が苦手というのがあるのですが、実際海外で暮らしてみるとやっぱり自分は日本人だなと思うことが多かったりします。改めて日本という国は私の母体なんだと実感しています。
ヒロミさんのおっしゃる通り、同じようなことを家族という存在に対しても思ったことがあります。
どんなに疎ましいと思うことがあったとしても、やっぱり離れられないのが家族なんですね。
DS-okinawa
佐藤さんの描く絵は、線少なくシンプルでありながら動き(特にヒロさんのなんともゆっくりした動き!)を感じさせられる特徴がありますよね。

そんな中後半に、朝起きると流しにたくさんのコップが並んでいるのをみて、ああ何度も起きて水を飲んだんだなって佐藤さんが感じるページがあるんですが、このページには数個のコップが描かれていてしんと空気が止まった静けさがあるんです。
この絵に文もあわさって、なんともいえない小さなほんわかした優しさが感じられました。

ヒロさんが子どもだというわけではなく、
また愛というと大げさな気もするんですけど、
誤解を恐れず感じたままの感想を言わせてもらうと、私でいうと、子どもを見て感じる日常的なふとした愛の間というんでしょうか、そういう優しい愛を感じてグっときました。

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コップのシーンは秀逸でしたね。一緒に暮らしている日常を感じさせてくれました。
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本の反響はいかがですか? 出版する前と後で心境は変わりました?
佐藤
生活への影響は特にないのですが、この本に負けないくらいこれからもっと頑張らないとという気持ちになりました。目標に向けて背中をぐぐっと押してくれる大きな機会になったと思います。またこうして本を通して色々な方に出会うのが新鮮で、読んでくださった方の感想に励まされています。
DS-okinawa
では最後に、ダウン症のあるきょうだいを持つ方へメッセージをお願いします。
佐藤
お互いが負担にならず心地いいと感じられる距離感を見つけて欲しいと思います。
仲のいいきょうだい、あまり良くないきょうだい等様々なかたちがあると思いますが、家族だからと言って全てを受け入れる必要はないと思います。ただそんな中で、きょうだいだから見つけられる、きょうだいの特徴を個性的でユニークなものとして見れるようになると、障害をマイナスなものとし
てではなく、個性として受け入れられ、気持ちも軽くなるように思います。
私自身家族との心地よい距離感を探しています。
DS21.info
素晴らしいメッセージをありがとうございました!
DS-okinawa
お別れの曲は佐藤さんに選んでいただきます、ではお願いします
佐藤
The Beatles – Hello, Goodbye

 




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