ロシアのダウン症支援環境

Posted on 6月 22, 2011 by

 

モスクワの小さなステージの上で、
ダウン症の人々が人生の主役になりました。

ロシアではダウン症として生まれると(医者のアドバイスで)85%の人々は施設に送られます。
彼らの孤独感を癒してくれるのは演劇なのです。

ダウン症のアレクセイ・クリキン(49歳)は言います。
「演劇は私の人生なのです。それ以外は何もありませんよ。」

1999年、劇団「Naive」は監督のイゴールによって創設されました。
現在は20人の障害者が所属し、
社会的に排除される人々がテーマの舞台を多く上演しています。

イゴールは言います。
「私たちの舞台は社会で排除される人々が、自分たちを表現できる唯一の場所なのです。」
「彼らはプロの役者よりも素直な感情を持っています。」

劇団に所属する役者の多くはモスクワ出身、大人のダウン症のある人への慈善団体に所属しています。
この慈善団体は1993年、ダウン症の娘(エレナ)を持つ母スヴェトラーナ・エゴロワによって創設され、
運営資金はノルウェー大使館が出しています。

この団体が創設される前、エレナ(42歳)はほとんどの時間を自宅でテレビを観て過ごしていました。
母のスヴェトラーナ・エゴロワは言います。
「一般的にダウン症の子供たちは普通の学校へ通うことはほとんどありません。
あったとしても、渋々、学校側が受け入れる感じです。
ほとんどのダウン症のある子供は特別支援学校へ通います。」
「学校を卒業した後の状況はもっと悪いです。
ロシアでは卒業後の専門教育や就職案内は何もないんですよ。
つまり、卒業後、行くところが無いのです。」

団体ができてから、エレナは毎日、フルート、ダンスと工作教室に来ています。
エレナは自分が描いた赤い紙を木に貼付け、微笑んで言います。
「私は工作が好きです。」

ダウン症のある人は成長とともに、個人の中で大きく変化する精神的欠陥に苦しみます。
ロシアにあるダウン症のある子供の慈善団体「Downside Up」のリュドミラは言います。
「ダウン症のある人の精神的欠陥は運動をすることで軽減できます。しかし、ロシアではダウン症に対する偏見が根強いのも事実です。」

団体によると毎年2500人ものダウン症の赤ちゃんがロシアで生まれているとのことです。

ニュースソース:Down’s Syndrome actors take to Moscow stage

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