アイちゃんから学んだこと
Posted on 1月 6, 2017 by DS21.info
お正月を過ぎれば、もうすぐ日本では入学シーズンの4月。
期待と不安で過ごされている親御さんも多いのではないのでしょうか。
そんな方にお勧めしたい本が「アイちゃんのいる教室」シリーズです。
100日間、新聞記者が取材したからこそ見える教室の本当の姿。
うちの息子(現在、小学2年)の教室や友達の姿と重なり、ウルウルとくる場面もありました。
2010年から宮城県の仙台市立太白小学校の通常級に通いはじめた武田愛ちゃん。
クラスのみんな、先生との触れ合いを通じて愛ちゃんが成長する様子が伝わります。
1年、2年生を描いた「アイちゃんのいる教室」。
1年生のアイちゃんの口癖は「あしたもがんばっていいですか」。
自然と愛ちゃんにやさしく接してくれるクラスのみんなは自分で考え行動します。
インテグレーション(統合)教育の現場、そんな教育カテゴリを超えた子供たちのやわらかい考え、素直な心に関心しました。
本来、誰もが生まれもっているものなのでしょう。
小学2年生のときに東日本大震災が発生し、そのときの様子も収められています。
3年生を描いた「アイちゃんのいる教室 3年1組」。
学年があがるにつれ、アイちゃんがみんなと同じようなことがすぐに出来ない場面がでてきます。
そんなときこそ「仲間とは何か?」を考えるにはとても良いチャンス。
担任の先生が「仲間とは何か?」という問いとともに、秋の学芸会にクラスのみんなと進んでいく様子は胸に迫るものがありました。
また、地元ならではの風景として晴れる日も雨の日も、おにぎりの形をしている太白山が見守ってくれていることも印象に残りました。
この本は読売新聞の宮城県版の連載がベースとなっており、小学3年生以降も連載は続きました。
2016年3月に卒業したアイちゃん。
「アイちゃんと学んだ6年間は子どもたちに何を残したのか」
今後、本として出版される卒業編も楽しみです。
インテグレーション(統合)教育、インクルーシブ教育を考える教材としても良さそうですね。