ダウン症のある人の老齢化問題(Aging Matters)

Posted on 11月 6, 2014 by

 

医療の進歩によりダウン症のある人は50代、60代、70代と高齢化しています。
そこで、年をとっても満足できる人生を歩むことを目的に、全米ダウン症協会(NDSS)では老齢化問題(Aging Matters)の情報提供を行っています。

インデックスは以下の5項目です。

1.老化の概要
2.高齢化への計画
3.感情や精神面の健康
4.アルツハイマー
5.老齢化に対するNDSS主催の会議情報
http://www.ndss.org/Resources/Aging-Matters/

s_agingmatters

以下、内容を抜粋、サマリにしてご紹介します。

1.老化の概要

ダウン症のある人は他の人に比べ老化が早いのが一般的です。
原因は完全に分かっていませんが、21番目の染色体が老化のプロセスに影響があると考えられています。
多くの家族や介護者は、ダウン症のある人が40代後半、50代になるとスローダウンしてくることに気づくようです。
(周囲の人が)初期の変化に気がつくことで、これらの変化に対応することができます。

2.高齢化への計画

事前に将来の計画をしておくことは重要です。

・社会との接点を持ち続けよう

ダウン症のある人は一般的にとても社交的です。
しかし年をとるにつれスローダウンし、日常生活などでの判断が難しくなってきます。
多くのダウン症のある人は何年もの間、仕事をしたりデイ・プログラムに通っています。
一般的な人の退職よりも早い年齢で退職したほうがよい場合があります。
しかし、スローダウンしたからといって社会とのコネクションがなくなってしまうと、それは幸福感を少なくしてしまいます。
アルツハイマー病と診断されたダウン症のある人は、最終的に自宅を出てストレスの多いプログラムを受けます。疾患が進行するにつれ、スケジュールを柔軟に変更することが重要です。

・ファミリーホームやグルーホームの検討を

兄弟やいとこと居住するファミリーホーム、介護者のいるグルーホームを検討しましょう。
安全性が確保され、プライバシーが尊重された生活は人生の生活の質を高めます。

3.感情や精神面の健康

ダウン症のある人は年をとるにつれうつ病、不安、強迫性障害や行動障害のような精神疾患を経験する危険性が高まります。
気分や行動パターンの急激な変化を見逃さないようにしましょう。
また、そういった兆候があった場合、理学・医学的な解決方法を探しましょう。

※「4.アルツハイマー」は当サイト(DS21.info)でも多くご紹介しているので以下をご参照ください。
https://www.ds21.info/?s=%E3%82%A2%E3%83%AB%E3%83%84%E3%83%8F%E3%82%A4%E3%83%9E%E3%83%BC

 




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