最も古いダウン症のある人の絵画!?

Posted on 7月 1, 2013 by

 

以前の記事「世界最古のダウン症彫像!?」に続き、
「最も古いダウン症のある人の絵画!?」の御紹介です。

アメリカ・ペンシルバニア州立大学のジョン・M・スターバックの研究論文によると、
ダウン症のある人が描かれた最も古いと思われる絵画は西暦1455年ごろ、
アンドレア・マンテーニャが描いた「トゥールーズの聖ジェロームと聖ルイス、そして聖母子(Virgin and Child with Saints Jerome and Louis of Toulouse)」。

Virgin and Child with Saints Jerome

アンドレア・マンテーニャ (1431-1506) はイタリア、ルネサンス期の画家。
論文ではこの絵に描かれている子供の顔の特徴がダウン症のある子供に似ていると指摘しています。

また、この時期にアンドレアは他の作品にも同じ子供をモデルに使っていると考えられています。

Virgin and Child
「聖母子(Virgin and Child)」西暦1460年ごろ

Madonna and Child
「マドンナと子供(Madonna and Child)」西暦1460年ごろ

当時、富豪で権力者であったゴンザーガ家(Gonzaga)の子供ではないかと推測しています。
アンドレアに14人の子供がおり、その一人がダウン症であったため、同じ境遇のゴンザーガ家が彼を雇ったのではないか、という仮説をたてています。
ゴンザーガ家の子供は4歳で亡くなったと伝えられています。

この論文の仮説が確かであれば、ゴンザーガとアンドレアは中世の「おやじの会」的な繋がりだったのでしょうね。

ニュースソース:On the Antiquity of Trisomy 21:Moving Towards a Quantitative Diagnosis of Down Syndrome in Historic Material Culture

参考:アンドレア・マンテーニャ(wikipedia)

 




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