太宰治とダウン症

Posted on 5月 2, 2012 by

 

『走れメロス』『斜陽』『人間失格』などで知られる日本を代表する小説家・太宰治。

彼には3人の子供がおり、長男はダウン症でした。

・園子(1941年生まれ)
・正樹(1944年生まれ)
・里子(1947年生まれ)
※里子は小説家として活躍する津島佑子。

津島は書簡集「山のある家 井戸のある家」(集英社、2007年)に、兄の正樹さんのことを次のように記述しているそうです。
引用:ノーマライゼーション(第29巻第10号、日本障害者リハビリテーション協会 平成21年10月)

ダウン症の兄(三九頁)
十五歳―やっと口で簡単な意思表示ができ、ごく限られた文字と数字が書けるようになっていました(一〇八頁)
ちょっとした痛みに襲われたりすると、兄はもう私の手には負えなくなり(一一一頁)

また、正樹さんは16歳(1960年)のとき肺炎で亡くなったそうです。

太宰は38歳(1948年)に入水自殺で亡くなりますが、
その理由の一つに長男の悩みがあったそうです。
引用:Wikipedia

遺書には「小説を書くのが嫌になった」旨が記されていたが、自身の体調不良や一人息子がダウン症で知能に障害があったことを苦にしていたのが自殺理由のひとつだったとする説もある

先の「ノーマライゼーション」にて以下のように書かれていました。

太宰夫婦に、子どもを適切に診断してくれる医師がいたら、育児や教育について相談できる人があったら、不安は縮小し、死に至らなかったのではないだろうか。

ダウン症のある人が普通に生きることができる社会があれば、偉大な小説家の死は回避できたのかもれしれません。

参考URL:太宰の息子のこと、わかりました!

 




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